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特許第5551816号

冷却ペットボトルカバーを付けたペットボトルを自転車に付けた状態です。

500、600ml用冷却ペットボトルカバーの全種類です。

2021年5月12日 ペットボトル用として販売を開始いたしました。

屋外で冷却できるペットボトルカバー(保冷ではなく冷却です)
冷たいペットボトルの結露を吸い取り冷却に利用、ペットボトルをすぐカバンに入れられる。
電源不要で軽量
これは、Makuakeにて商品化を行いました。クラウドファンディングMakuakeに感謝いたします。

この製品は、保冷カバーではなく冷却能力を持つカバーです。カバーを湿らせれば乾くまでボトルを冷却し続けます。

ただ濡れたタオルを巻いておくだけでも冷えるのですが太陽光が当たるとすぐに蒸発してしまいます。

今回のカバーは、太陽光を遮り水分の蒸発を効果的に冷却に利用するところが特徴です。この繊維構造を特許登録いたしました。

屋外でのイベントでは長時間冷たいドリンクを飲めない場面もあると思います。このカバーを濡らして使用すれば乾くまで、ボトルを冷却することができます。ボトルカバーが乾いたときは水に濡らせば冷却能力が復活します。

夏期、炎天下にいるとペットボトルの中がぬるま湯になっていることがあります。いつでもどこでも冷たいドリンクを飲みたいと思い開発しました。

注意:断面が丸い500mlペットボトル専用です。

四角や六角形のペットボトルには使用できません。使用した場合、生地がボトルに密着せず冷却効果が落ちます。

・カバーを濡らして使用

ボトルカバーを水に濡らし、水が滴り落ちない程度に絞りペットボトルに被せてください。そのまま持ち歩くとカバーから気化熱が奪われボトルが冷えていきます。

このとき、断面が丸いペットボトルを使用してください。ボトルの外周全体がカバーと密着し冷えます。

冷却ボトルカバーが乾いた場合は、再度水に濡らしてください。蒸発するまで冷却効果が持続します。乾くまでの時間は、気温、湿度、風速などに影響されます。

・カバーを乾いた状態で使用

冷たいペットボトルを乾いたカバーに入れることで結露を吸い取ります。吸い取った結露は冷却に使われます。冷たいペットボトルを買ってすぐにカバンに入れたいときは便利です。

 

・冷却原理


冷却ペットボトルカバーの生地構造

ボトルにフェルトの保水層が密着しています。その外側に厚みのあるニットが重なっています。

屋外では表面のニットが太陽光を遮ります。また、風だけを中に入れフェルトの水分が蒸発し温度が下がります。ペットボトルが密着しているのでボトルが冷えます。

水の密度は、0℃で1g/cm³(1g/cc)に近く、4℃で最大となります。したがって、1ccの水の質量はおおよそ1gと見なせるため、1ccの水を蒸発させるのに必要な熱量はおおよそ539cal(カロリー)となります。

保水層に50ccの水が保持されているとした場合、ペットボトル内の水は何℃になるか理論値で計算してみました。

  1. 蒸発で奪われる熱量を計算する
    • 50cc(50g)の水の蒸発潜熱は、35℃の水を基準にすると約584cal/gです。
    • 奪われる熱量 = 50g × 584cal/g = 29,200cal
  2. その熱量でペットボトル内の水温が何度下がるかを計算する
    • ペットボトル内の水の質量は500ccなので500gです。
    • 水の比熱は1cal/(g・℃)です。
    • 熱量(Q)= 質量(m)× 比熱(c)× 温度変化(ΔT)の式を使います。
    • 温度変化(ΔT)= 熱量(Q)/(質量(m)× 比熱(c))
    • ΔT = 29,200cal /(500g × 1cal/(g・℃))= 58.4℃

最後に、この温度変化分を元の水温から引いて最終的な水温を求めます。

  • 最終的な水温 = 35℃ – 58.4℃ = -23.4℃

実際には、太陽光、夏の熱い風、フエルトの表面を冷やすために消費される熱量などがあり、実際には外気温より6~8℃程度の実験結果が出ています。

 

・冷却性能

測定例

これは、実験データの1例です。通常のボトルより8℃ほど冷えています。冷却能力は、気温、風速、湿度などに影響されます。

※実験は90分で25km自転車で走行したときの測定データです。

・開発経緯

このボトルカバーを開発しようと思ったきっかけは、2012年ツールドのと400に出場したときです。3日間で400kmを走破する競技です。3日間とも最高気温は36~37℃が続きました。ドリンクボトルに氷と水を入れてもすぐ風呂のお湯みたいになり飲んでも爽快感がありません。冷たい物を飲みたいと思いますがコース上の自販機は数が少なく停車しやすいところの自販機は売り切れ続出です。
そのとき、気化熱を奪ってボトル内を常に冷やすカバーを作ろうと思いました。単に濡れたタオルを巻いても冷えると思うのですがすぐに蒸発して効果が長続きしないし直射日光が当たり温度も思ったほど冷えないだろうと思いました。
そこで、保水層を日陰にして風だけを通し気化熱を効率よく奪う方法を考えたのがバイクール・ボトルカバーです。走行中は約2時間に一度カバーに水を染みこませてください。そうすれば冷却効果は半永久的に続きます。
実際の長距離走行ではそのくらいの間隔で休息するので、そのときカバーを水で濡らしてください。

開発経緯を動画にしましたのでご覧ください。

・ダブルラッセルを使用する理由

表面の生地はモノフィラメントのダブルラッセルを使用しています。その理由は、内側の保水層が持っている水分を吸い上げないためです。モノフィラメント糸であれば単体で毛細管現象は起きず水を吸い上げることはありません。水を吸い上げてダブルラッセル生地の表面で蒸発してもボトルの冷却に使われません。水分は内側の保水層で蒸発するように設計してあります。また、冷却ペットボトルカバーの表面生地に採用されているのは、モノフィラメント糸が水を吸わないため、濡れても乾きやすく、結露による不快感を軽減できるためです。

・モノフィラメント糸とは

モノフィラメント糸は、1本の太い繊維からなる糸のことです。髪の毛のように単一の繊維で構成されています。これに対して、複数の細い繊維を束ねて作られた糸をマルチフィラメント糸といいます。マルチフィラメント糸は、繊維と繊維の間に隙間があり、この隙間を水が移動する毛細管現象が発生します。

モノフィラメント糸にはこの隙間がないため、毛細管現象が起こらず、水を吸い上げません。この撥水性(水をはじく性質)が、冷却ペットボトルカバーの生地として適している大きな理由です。また、モノフィラメント糸は繊維自体が太いため、強度が高く、型崩れしにくいという利点もあります。

・ダブルラッセル生地とは

ダブルラッセル生地は、表と裏の2枚の編み地を、別の糸でつなぎ合わせて作られた立体的なメッシュ生地です。生地と生地の間に空間(層)があるため、優れたクッション性と通気性を持ちます。

  • 通気性: 網目構造になっているため、空気が通り抜けやすく、蒸れにくいです。
  • クッション性: 2枚の生地の間にある空間が衝撃を吸収します。
  • 軽量性: 中空構造のため、見た目に反して軽いです。
・冷却ペットボトルカバーでの役割

冷却ペットボトルカバーの表面にモノフィラメント糸のダブルラッセル生地が使われるのは、以下の理由からです。

  1. 結露対策: 冷えたペットボトルの表面につく結露が生地に染み込まず、表面がサラッとした状態を保ちます。モノフィラメント糸が水を吸わないため、カバーが重くなったり、手が濡れたりするのを防ぎます。
  2. クッション性: 二重構造によるクッション性が、ペットボトルを衝撃から守ります。
  3. 通気性: 優れた通気性により、カバー内の空気がこもりにくく、快適に使用できます。

このように、モノフィラメント糸の特性である撥水性と、ダブルラッセル生地の通気性・クッション性が組み合わさることで、冷却ペットボトルカバーとして最適な機能を発揮します。

 

・受賞歴

石川ブランド認定証
自転車用ボトルは、石川ブランドに認定されました。
(旧社名:株式会社ブイオーシーダイレクト)

発明くふう展 石川県知事賞(旧社名:株式会社ブイオーシーダイレクト)

・仕様

500、600mlペットボトル用、冷却ドリンクボトルカバーです。

断面が丸いペットボトル専用です。四角や六角形のペットボトルには使用できません。

色は、ブルー、アイボリー、ピンク、イエロー、オレンジ、ホワイトの6種類です。

各色 1,200円です。(送料、消費税込み)

ブルー 
ピンク 
アイボリー 
イエロー 
オレンジ 
ホワイト